板橋区のホームページをみて、驚きました。
「小学生が『プールのヤゴ救出作戦』実行!」と誇らしげに書いてあります。
記事の中味をみると、
「3年生など約150人が半ズボンに運動靴姿で、…15センチメートル~20センチメートルほどになったプールに入った。枯れ葉などがたまり緑色に濁ったプールの状態や水の冷たさなどに恐る恐るプールに入った子どもたちはすぐに慣れ、水の中の枯れ葉などと一緒に手持ちの丸や四角のザルでヤゴの救出をしはじめた」
などと書いてあります。
ふだんの年なら、ほほえましい光景なのでしょうが、
ことしは、福島第一原発の放射能漏れの事故が継続中です。
4月25日には区内の下水処理施設で基準を超える放射性物質が検出されています。
板橋区は、放射能を心配する区民の不安を解消するため、
6月中旬から、区内の空気中の放射線量の測定と
学校、保育園、公園の土壌、水の放射性物質の検出をおこなうと発表したばかりです。
にもかかわらず、この「ヤゴ救出作戦」は、そうした測定の前に行われました。
子どもたちがヤゴをとるために入ったプールの水は、1年間貯めたままの古い水です。
当然、福島原発の事故以降も放置されたままです。
地面なら、放射性物質が付着したホコリが落ちても、風で拡散され、希釈することもあるでしょう。
川でも、流れていくこともあるかもしれません。
でも一度プールに落ちたホコリは、風で飛ばされることもなく、流れ出てしまうこともありません。
区のHPにある「枯れ葉などがたまり緑色に濁ったプール」という表現にぞっとしてしまいます。
私は、きょう区の担当者に会い、今回の「救出作戦」実行に対しての懸念を伝え、
「安全」と判断した根拠をHP上に掲載することを求めました。