2013年9月9日、日本共産党板橋区議団は、板橋区長あてに「板橋区の保育料値上げ中止を求める緊急要請」「放課後対策事業『あいキッズ』見直しに関する緊急要請」をおこないました。安井副区長が「要請書」と署名440筆を受け取りました。
板橋区長 坂本 健 様
板橋区の保育料値上げ中止を求める緊急要請
2013年9月9日
日本共産党板橋区議会議員団
板橋区は、平成26年度の認可保育園の保育料を値上げする計画を発表しました。値上げ幅は平均で4.4%となり、子育て世帯に大きな負担増となるものです。
保育料は、年収に応じて金額が決められますが、今回の改定では、世帯年収315万円以下の階層(AからC階層)の値上げは行わず、D階層のみを対象とした値上げとなっています。値上げ幅は、3歳未満児(第1子)で、最も低いD1階層で月額200円、最高のD25階層で月額8,100円の値上げです。
子育て世帯のくらしは今、本当に大変です。子ども手当の減額、扶養控除の廃止が行われた上、景気回復の実感はまったくない中、賃金は引きあがらず、さらに、小麦粉や乳製品など生活必需品や電気ガスなど公共料金の値上げが追い打ちをかけています。子育て世帯のくらしを支え、安心して子どもを産み育てるための環境を整えることこそ求められているときに、保育料の値上げでさらなる負担増など行うべきではありません。
しかも、板橋区は、この値上げについて、説明会さえ行わず、急きょ8月末に短期間でパブリックコメントを募集するだけで、9月13日から始まる区議会第3回定例会で決めようとしています。また、値上げの理由として、待機児対策や在宅で子育てしている世帯との是正などとしていますが、子育て世帯を分断し対立させるようなやり方は問題です。
子育て世帯のみならず、区民生活に大きな影響を及ぼす保育料の値上げについて、区民の声も聞かず、早急に進める姿勢を改めること求め、以下について強く要請いたします。
【要請項目】
子育て世帯のくらしを直撃する、平成26年度からの保育料の値上げを中止すること。
板橋区長 坂本 健 様
放課後対策事業『あいキッズ』見直しに関する緊急要請
2013年9月9日
日本共産党板橋区議会議員団
板橋区が進めている、放課後対策事業『あいキッズ』の見直しは、現行の『一般登録』と『学童クラブ登録』の二つの区分を廃止し、一体化を図るというものです。区は、平成27年度までに全校であいキッズを運営するとしているため、平成27年度以降は学童クラブ事業が無くなることになります。
学童クラブは、1997年に児童福祉法が改正され、概ね10歳までの就労家庭の児童の支援について、法制化されました。安全に過ごす場所の提供だけでなく、生活の場として、子どもたちの成長や発達を保障する保育の場であり、親の就労を支援することを目的としています。板橋区でも利用を希望する世帯が増加し、区内の学童クラブでも大規模化や指導員不足などが大きな課題となってきました。しかし今回の見直しは、こうした課題の解決を求める声に応えるものではありません。
区は、『おやつの提供で児童の交流が中断・制限される』『一般と学童でプログラムが統一されておらず参加できない』『手続きが煩雑』などを見直しの理由としています。しかし、これらの課題は、現行制度の中で改善すべきものであり、学童クラブを廃止する理由にはなりません。
区民や関係者の意見を十分に聞く暇もなく、拙速に進める区の姿勢も問題です。よって、以下の点について強く要望いたします。
【要請項目】
1、放課後対策事業『あいキッズ』について、現行の見直し案を撤回すること。
2、今後のあり方については、区民参加で検討すること。