日本共産党板橋南後援会ニュース10月号に寄せられた投稿を紹介します。
「五本けやき」の歴史と上板橋再開発
(桜川・MM)
板橋区と練馬区の境にある「五本けやき」は、川越街道の重要なランドマーク(目印となる場所)です。
教育委員会による説明板には「五本けやきは元上板橋村村長・飯島弥十郎家の屋敷林の一部であった」とあります。飯島弥十郎(明治14?~昭和14?)は、村長だけでなく戦前の東京府議会議員もつとめた人物です。
いまの川越街道(国道254)は、昭和8~19?年にかけて整備されました。このとき用地の一部にされたのが飯島家の屋敷でした。飯島氏がけやきの木を残すことを強く要望したため、工事はこの木をさけておこなわれました。
毎日たくさんの自動車が通る都会の大動脈となった川越街道のなかで五本けやきは、かつての武蔵野の面影を残す貴重な存在となっています。このことが評価され飯島氏は昨年、「板橋の歴史に残る50人」の一人にも選ばれました。
いま、五本けやきがある上板橋地域では、駅前の再開発が大問題になっています。なじみの商店街をつぶし、40階、37階、20階の超高層ビル街をつくる計画です。地元の住民の合意も得られていないのに、区は強行にすすめようとしています。けやきを残すために尽力した飯島氏なら、この再開発をどう思うでしょうか?
2005年11月撮影