代表質問が終わりました。
36分の時間のなかで、
さまざまな問題をとりあげました。
質問を通じて
いまの板橋区政の姿が
浮かび上がってきたような気がします。
今回の質問で私が感じ取ったのは坂本区長の区長と向き合おうとしない姿勢です。
答えようとしない。
逃げる。
開きなおる。
――というの感想です。
64億円もかけるという区役所南館改築計画に対して、「区民からあがっている反対意見について、どう思うか」という質問には、いっさい答えがなかった。
この問題について、地域に出向いて「住民説明会」を開催することを要求したが、これも拒否した。
説明責任については「インターネットのホームページをごらんください」という。
つまりは、区民と面と向かって話ができないということではないか。
上板橋駅南口再開発についても、その姿勢はあらわになった。
この再開発に対して私は反対の立場であるが、質問では控えめに「区長が賛成派、反対派双方の意見に、白紙の立場で耳を傾け、住民合意のまちづくりにむけての調整役を果たす」ことを求めるとどめた。しかし、坂本区長はこの要求も無視した。
「今後もさまざまな意見を耳を傾ける…」。このくらいのことは言うのがふつうの区長なのだろうが、坂本区長はちがう。一方的に「再開発計画をすすめる」と述べるだけだ。
反対意見があっても意に介さない坂本区長に、暴君の本性をみる思いだ。
質問のさいごに私は、「坂本区長の政治家・行政官としての姿勢」そのものを問うた。
坂本区長は、都議員時代に「超豪華」とも評せられる多額の税金を用いて海外視察にいきながら、その報告書で他人の論文を丸写しする盗用をおこない、しかもそのことに何の説明もない。総務部長が提出を約束した資料も、区長が提出を拒んでいる。
ニューヨーク視察にかかった費用の金額はいくらか、それが税金であるとの認識はあるのか?
区議会で提出を約束した「資料」について、資料作成者の青山教授に提供を求めるが、どうか?
青山教授は「丸写しされた」といい、区長は「自分で書いた」といっているが、なぜこのような食い違いが生まれるのか?
これらの質問に坂本区長はなんと答えたか―――。おどろくべきことに「すでに説明し、区民の理解を得ている」と開き直ったのだ。
唯一の「説明」である「区長コメント」のあとにも、疑惑がつぎつぎ出され、それらには何も答えていないではないか。
しかもそのことに区民の多数の抗議があったことは、周知のことだ。それを「理解を得ている」とは、事実をまったくさかさまに描く手法だ。
視察費用については「所管がちがうから答える責任はない」と平然とのべた。
ではなぜ、この質問通告を受け付けたのか?
質問させておいて「所管がちがう」では、質問時間を浪費させる巧妙な「時間どろぼう」の所業である。
大きな権限をもつ区長が、情報を操作し、偽りののべ、反対をする者を黙殺する。これはたいへんなことだと私は危惧している。