いまの板橋区政には、3つの「板橋区だけ」という悪い意味での特徴があります。
ひとつは、板橋区とそれに隣接する北区、練馬区、豊島区のなかで、中学3年生までの医療費無料化に踏み出していないのは「板橋区だけ」です。北区ではすでに無料化が実施され、練馬では今年4月から、豊島では今年10月から無料化になります。板橋区はようやく今年から小6まで無料になることが決まりました。これも大きな前進ですが、周りの区が中3まで無料なのに板橋区だけが中学生の医療費が有料では、子育てにとって大きなハンデとなるものです。
二つ目の「板橋区だけ」は税金の問題。政務調査費の支出報告書に領収書の添付・公開が義務付けれていないのは23区中、「板橋区だけ」です。目黒区や品川区で発覚した不正使用や不正請求はたいへんな問題ですが、それは領収書があったからこそ発見し、是正させることができました。板橋区では領収書が義務付けられていないため、「不正があるのでは?」という疑念を晴らすことができません。公金の使用には領収書をつけることは当たり前のことです。私は日本共産党板橋区議団とともに領収書添付義務化の条例提案をおこなっていますが、早く実現させたいと思います。
三つ目は、国民健康保険証の取り上げを異常なほど強行しているのは「板橋区だけ」という問題です。板橋区には国保料の滞納世帯が33.340世帯ありますが、そのうち19%にあたる6,322世帯から保険証を取り上げています。この数字は23区のなかでもダントツのトップ。2位の豊島区でさえ3,248世帯にとどまっています。5000世帯以上から医療をうける機会を奪っているのは「板橋区だけ」です。
滞納世帯数がほぼ同じ33,346世帯の江戸川区では保険証取り上げは145世帯(0.4%)であり、ここと比較しても板橋区の非情さは際立っています。