最近、調子がわるいのですが、その調子をさらにくるわすようなことがありました。
きょう、ある女性が板橋区役所を訪ねてきました。昨年12月、夜間に板橋区内の区道の歩道を歩行中、歩道の端をえぐるような形に陥没していた部分に足をとられ転倒、骨折したといいます。この陥没部分は本来なら街路樹を植えるための場所。しかし、当時は木も植えられていませんでした。転倒した女性は「暗かったうえに、落ち葉がたくさんあって、舗装部分と陥没部分の区別がつかなかった」と証言しています。
当初、区の担当者は「補償に必要だ」といって、治療費の領収書や診断書を要求し、女性も提出に応じました。
ところが今月になって「補償には応じない」と通告してきました。女性はきょう、その説明を聞くためにやってきました。
私の調子をくるわしたのは、区の驚くべき説明です。
要訳すると…「転んだ場所は歩道ではない。歩道の幅が2メートルもあるのに、端を歩いていた人に責任がある」という主張です。
木が植えてあれば、歩けない部分であることはわかりますが、木がなければただの凹み、穴です。そんな穴を放置しておきながら、「はしを歩いたのが悪い」とは道路管理者としての資格が問われます。
責任を認めない区は、この転倒事故後すぐに、問題の場所をアスファルト舗装して穴を埋めています。「危険だと思ったから、舗装したんでしょ」と聞くと、「事故が起こるといけないから舗装したんです」との答え。「危険」のことばはNGみたい。歩道の改修はおこなっても、責任を認めないというのがいまの板橋区の道路行政のようです。
板橋の歩道を歩くときは、足下にお気をつけください。くれぐれも「はし」をお歩きにならないようにお願いします。