きのうからわが家の周辺が騒がしい。
上空にはヘリコプターが飛んでいるし、
最寄駅への一本道が閉鎖されて、遠回りをしなくてはならない。
カメラマンや記者も大勢走り回っている。
25日未明の火事が、じつは殺人であったことが判明したからだ。
当夜は激しい雷雨だったから、「落雷による火事かな」と漠然と思っていたのだが、
殺人とは思いもよらぬ展開だ。
現場は住宅街のなかにある林。そのなかに屋敷や蔵があるのは知っていたが、
木々は手入れされておらず、生活感がない場所だった。
被害者は、地域では有名な資産家。…というより地主。
むかしは広い牧場も経営していたという。
犯人は誰か、まだわかっていない。
被害者の冥福を祈るとともに、早期の事件解決をのぞむ。
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